野菜栽培

【初心者向け】プランターでしそを育てよう!葉・花・実まで楽しむ育て方

新鮮なしそは、香りの高さも格別。
家庭菜園で育てれば、収穫したてのみずみずしいおいしさをたっぷり楽しめます。
今回は、初心者でも簡単にできるプランターを使ったしその栽培方法と、育て方のポイントについてご紹介します。

この記事では「青じそ」をメインに解説していきますが、基本的な育て方は赤じそにも応用可能です。
葉だけでなく、しその若芽(芽じそ)や花(穂じそ)、さらには実もしっかり楽しめるので、収穫の喜びもひとしおです!

芽じそは、赤しそなら「紫芽(むらめ)」、青しそなら「青芽(あおめ)」と呼ばれ、刺身のつまなどに活躍。

花が咲くと「穂じそ」となり、香り豊かな薬味や飾りとして人気です。

実は、しょう油漬けや塩漬けにして、食卓を彩ります。

また、しそは成長がとても早く、種まきから約30日程度で収穫を迎えることができるスピード感も魅力。
苗から育てればさらに短期間で収穫可能なので、ベランダ菜園初心者にもぴったりです。

プランター栽培なら、ベランダや狭いスペースでも気軽に始められます。
まずは気軽に、しそ栽培にチャレンジしてみましょう!

しそ栽培で気をつけるべきポイント

名称大葉(シソ)
原産地ヒマラヤ・中国南部
分類シソ科シソ属
発芽温度20~25℃
生育適温20~25℃
プランター標準型
pHpH6.0~6.5
収穫まで約1ヶ月半

必ずプランターで栽培すること(地植えは避ける)

しそは非常に繁殖力が強い植物です。
一度地植えすると、毎年こぼれ種から無限に発芽し、庭を占拠してしまうリスクがあります。

管理や撤去が非常に大変になるため、必ずプランター栽培で管理しましょう。
プランターなら生育スペースをコントロールでき、育てやすくなります。

青じそと赤じそは一緒に植えない

青しそと赤しそを同じプランターで混植すると交雑してしまい、
純粋な香りや風味が損なわれる恐れがあります。

品種ごとにプランターを分けて育てるのが理想です。

過湿に注意する

しそは湿気には弱く、過湿状態が続くと根腐れを起こすことがあります。

  • 鉢底石をしっかり敷く
  • 水はけの良い培養土を使用する
    これらで対策しましょう。

また、水やりは「土の表面が乾いたらたっぷり」を基本にしてください。

直射日光・高温に注意する

しそは風通しの良い日なたを好みますが、
真夏の強い直射日光に長時間さらされると葉焼けすることもあります。

真夏は午前中だけ日が当たる半日陰に移動するとベストです。

準備するもの

しその苗:2~3株
深さ15cm以上のプランター
培養土
鉢底石
移植ごて(小型の園芸用シャベル)
ジョウロ
園芸用ハサミ
化成肥料
苗選び
苗は4月ごろから園芸店などに出回ります。節間(せつかん:茎についている葉と葉の間隔)が詰まっており、濃い緑色で葉や茎が元気な苗を選びましょう。

memo

・しそは種からも育てられますが、温度管理が難しいので、苗から育てるのがおすすめです。
・また摘芯(※)すれば、わき芽からどんどん枝が増えていくので、2~3株あれば十分です。

植え付け手順

苗をポリポット(ビニール容器)から丁寧に取り出し、プランターの土に植え付けていきます。
植え付ける際は、苗と苗の間隔を20cmほど空けるのがポイントです。

植えたら、苗の周囲の土を軽く押さえて安定させましょう。
最後に、プランターの底から水が流れ出るくらいたっぷり水を与えます。

植え付け後の置き場所
最初は風通しの良い日なたで管理します。

しばらく成長して根づいてきたら、半日陰でも十分に育てることが可能です。

水やり

土の表面が乾いたらたっぷり水を与えましょう。

乾燥させすぎると生育が悪くなるため、こまめにチェックするのがコツです。

追肥のタイミングと方法

植え付けから2週間ほど経過し、本葉が7~8枚ほどになったら追肥をスタートします。
次の手順で行いましょう。

化成肥料を10g程度、株元の条間(株の間)にまきます。

肥料を土と軽く混ぜて、株元に寄せるように土をなじませます。

その後は、1週間に1回程度、同じように追肥を続けていきます。
こまめな追肥が、葉をふさふさと茂らせるポイントです!

害虫対策

しそは香りが強い植物ですが、アブラムシ・ハダニ・アザミウマなどがつきやすいので注意が必要です。

害虫を見つけたら


水を勢いよくかけて吹き飛ばす

葉を摘み取る

基本的には、殺虫剤を使わずに対応するのがベストです。
収穫して食べる葉なので、なるべく薬剤を避けた方が安心です。

もし殺虫剤を使用した場合は、使用後2~3週間は収穫を控えるようにしましょう。

摘芯(てきしん)の方法

しその草丈が30cm前後に伸びたら、主枝の先端を園芸用ハサミでカットします。
これが「摘芯(てきしん)」と呼ばれる作業です。

摘芯を行うことで、脇芽がどんどん出てきて枝数と葉の数が増加し、収穫量がぐっとアップします。

摘芯のポイント

ハサミは清潔なものを使用しましょう。

カットする位置は、元気な葉のすぐ上あたりを目安にするとよいです。

収穫のタイミングと方法

草丈が30cm~40cmほどになったら、やわらかい上葉から順番に収穫していきましょう。

収穫のポイント

下葉はできるだけ残すように意識します。

上部の葉の中でも大きく柔らかいものを優先して収穫します。

収穫が始まったら、2週間に1回程度の追肥(化成肥料10gほど)を行うと、株の勢いを保つことができます。

おいしく食べるための注意点

青じその香りを最大限楽しむためには、収穫時にも気を配りましょう。

葉の裏にある「腺鱗(せんりん)」に触れないように収穫します。

葉柄(葉の根元)を持って摘み取りましょう。

洗うときはこすらず軽く振り洗いするだけでOKです。

こうすることで、しその香りと風味をしっかり楽しめます!

赤しその収穫について

赤しそは、梅干し作りやしそジュースなどで一度に大量使用することが多いため、
タイミングを見て株ごと引き抜いて収穫するのが一般的です。

花じそ・穂じその収穫

しその葉を収穫し終えた後、しそは花を咲かせ始めます。
このタイミングで「花じそ」と「穂じそ」を楽しむことができます。

花じそは、穂の花が1/3ほど咲いたときが収穫の適期です。

穂じそは、穂先に2~3輪だけ花が残った状態で収穫します。

どちらも、穂の付け根から園芸用ハサミでカットして収穫しましょう。
収穫した花じそや穂じそは、お刺身のつまや薬味として使うと、しその爽やかな香りが引き立ちます。

しその実の収穫

さらに時間が経つと、花が散り、穂にぷっくりと実が付き始めます。

穂に2~3輪だけ花が残っている状態になったら、穂を軽くしごくようにして実を収穫します。

しその実は、塩漬けや醤油漬けにして保存することができ、
ご飯のお供や薬味として長く楽しむことができます。

まとめ|しそは葉も花も実も楽しめる万能野菜

しそは、葉はもちろん、花も実もすべて美味しく活用できる万能な野菜です。
家庭菜園で育てることで、スーパーではなかなか味わえない新鮮で香り高いしそを収穫する喜びを味わえます。

家庭で手軽にできるしそのプランター栽培、
ぜひ一度チャレンジしてみてください!